先日、知っているお店さんから別素材で作られたこのスカラッププレートにそっくりのお皿を見かけました。
それ自体は否定することではなく、そういうこともあるよなーと思っているのですが・・・
何が言いたいのかと言うと。
問われるのは作者としてのアイデンティティ!
そして、
Kotun としてこのスカラッププレートの形状にどんな意味があるのか!と言うストーリーだなと。
Kotunは木のやわらかく優しい音にフォーカスしたブランドなので、まずは木であることに意味があります。
そして、木の音に合うような形や、世界観はどんなものかなーと考えた時、スカラッププレートのシンプルで可愛らしくもあり、ほのぼのと優しい雰囲気に辿りつきました。この形にたどり着いた時は、木の優しい音に合う!と思い、心にたまらないスッキリ感があったものですw
だからこそ、形だけでは成立せず、
『木のお皿である』ということと、
『スカラッププレートの形である』
ということがセットになっていることに意味があると考え作り続けたいですし、そこに共感してもらえる人がいたら嬉しいなーと。
他には、ノミで削って彫り跡を残せば、木のお皿であることの意味もさらに出てくるのでは?と考えたこともありますが、なぜ今それをしないか?という理由も大切なポイントです。
作家としてのお皿に残すノミ跡は、それこそ手作業でしかできない表面の仕上げ方で、唯一無二の表情になります。
だからこそ、大量生産に対しては独自の魅力となり、個人製作にしかできない特別な物になるのでいいことづくめなのですが・・・
例えばその表面を削ってメンテナンスしたりする時には、そのノミ跡もなくなっていきますし、かえってメンテナンスをしにくくなる部分があると思っています。
そう考えた時、KOTUNでは、木の表面を長期に渡って継続的にメンテナンスすることを前提とし、ノミ跡(作家の手わざ)を残すということを選択しませんでした。
木のお皿はメンテナンスしながら長く使うことが一つの醍醐味。だからこそ、メンテナンスしやすいようなシンプルな表面であるということも考えた結果、今のお皿の形があります。
まだまだ発展途上ですので想いや考えも少しずつ変化するかもしれませんが、そんな気持ちで作られたお皿を気に入っていただき、手に取って下さる方がいればとても嬉しいです!
Comments